道場本堂

GAS

燃料関連

ガソリンの詳細について 1

オクタン価の種類
ノッキングを起こさない最低限必要なオクタン価は各ガソリンエンジンにより異なりますが、 圧縮比が高くなるほどその要求値は高くなります。
国内ではリサーチオクタン価が採用され、プレミアムが98−100、レギュラーが90−91ぐらいのレベルで作られています。
測定規格によりオクタン価も変わるため、各国でガソリン規格の採用が異なっています。
リサーチオクタン価
(RON)
基準となるCFRエンジンの600rpmで測定。
通常のエンジンでは3000rpmまでの中低速域でのアンチノック性を表す。
日本、ドイツ、フランス、
イギリス、スェーデンなど
モーターオクタン価
(MON)
基準となるCFRエンジンの900rpmで測定。混合気温度149度C。
通常のエンジンでは3000rpm以上の高速域でのアンチノック性を表す。
ドイツ、イギリス、
スェーデンなど
アンチノックインデックス
(AL)
(RON+MON)/2 アメリカ、カナダなど
センシティビティー RON−MON
走行オクタン価 市販車を使い、実走行で回転数や点火時期と関連させたオクタン価
またガソリンの基材の違いによっても、温度によるオクタン価の変動があります。
温度によるそれぞれの成分オクタン価の傾向はRONで 温度上昇と比例して下がる傾向(あるいはほとんど変化しない)があります。

使用温度範囲

温度によるオクタン価
直留ガソリン

30−80
30度C=オクタン価70前後
80度C=オクタン価50前後
イソガソリン

(30−50
30度C=オクタン価90前後
50度C=オクタン価90前後
軟質分解ガソリン

30−90
30度C=オクタン価95前後
90度C=オクタン価80前後
分解ガソリン

30−165
30度C=オクタン価93前後
165度C=オクタン価80前後
アルキレートガソリン

35−200
70度C=オクタン価90前後
90度C=オクタン価100前後
120度C=オクタン価100前後
130度C=オクタン価90前後
MTBE

55
55度C=オクタン価117前後
改質ガソリン

30−185
30度C=オクタン価93前後
80度C=オクタン価53前後
125度C=オクタン価110前後

上記成分を様々な割合に配合することで、温度によって異なるオクタン価を現すガソリンが出来ます。

資料参照

ガソリンに求められる性能とは  走行性能(ドライバビリティ)に関するもの  清浄性、環境性能に関するもの  
 ガソリンの品質について  ガソリンの製造方法 
 ガソリンの詳細について 1(オクタン価) 
 ガソリンの詳細について 2(成分)  ガソリンの詳細について 3(蒸留性状、添加剤)