道場本堂

GAS

燃料関連

ガソリンの詳細について 3

蒸留性状の意味

アンチノック性 オクタン価が高いものほどノッキングしにくい オクタン価に関係
運転しやすさ 夏の高温時のベーパロックなどの現象は、ガソリンの低温時での
気化しやすさと、最下段の蒸気圧とに関係してきます。
10%留出温度に関係

混合気が濃くなった時の応答性
(追い越し加速時・登坂での加速・コーナーでの立ち上がりの良さ)や、
エンジン始動時の暖気性にも影響します。
50%留出温度に関係

不完全燃焼を避け、エンジンオイルを汚さないための基準 90%留出温度に関係

冬などの寒い日に、エンジンがかかりにくいかどうかなど、始動性に関係。原因はバッテリー電圧不足・エンジンオイルの粘度・蒸気圧不足(揮発性が悪くなるため)などがあげられます。この調整は主にガソリンへのブタン
(蒸留温度−0.5度C)の増減によっている。
蒸気圧に関係

含まれる添加剤の意味

ほとんどの添加剤はエンジンオイル用添加剤と同様なもので、燃料用に改良されているものを使用している場合もあります。
清浄剤 吸気バルブのデポジットを極力少なく保つ。汚れがひどくなるとガソリンの一部を吸ったり吐き出したりする
スポンジのような働きをするため、空燃比がばらついたりし、滑らかな加速が得られなくなったりします。
NOx・COの増加にもつながります。デポジット付着は短距離走行でつきやすく、高速走行ではつきにくい。
すでにひどく付いてしまったデポジットはガソリンの清浄剤では添加量も少なすぎ、清浄化も困難なので
市販のガソリン添加剤に頼ったほうが効果的。ただし新車からの継続使用には効果的。
酸化防止剤 ガソリンの酸化はガム状物質を生成し、キャブレター各部やインジェクターノズル、フューエルフィルターなどを
詰まらせたりします。更に摺動部へ悪い影響を与えます。
金属不活性剤 銅などの金属によって促進されるガソリンへの酸化・劣化を防止するために含まれます。
防錆剤 基本はオイル・LLCなどの防錆剤と同じ。ガソリン中の水分による燃料タンクやパイプの腐食を防止するため。
ガソリンメーカーによって随分その効果に差があるといわれる。
(こういうものが入っているのに水抜き剤などを販売しているスタンドのガソリンはどうなのかな?笑。)
着色剤 「ガソリン」と言うことがわかるように色が着けられています。オレンジ色。

資料参照


ガソリンに求められる性能とは  走行性能(ドライバビリティ)に関するもの  清浄性、環境性能に関するもの  
 ガソリンの品質について  ガソリンの製造方法  ガソリンの詳細について 1(オクタン価) 
 ガソリンの詳細について 2(成分)  ガソリンの詳細について 3(蒸留性状、添加剤)